【FPが解説】仮想通貨取引の税金について(確定申告の方法)

あなたも必要?確定申告

仮想通貨のお取引により生じた利益は、個人のお客様の場合、原則「雑所得」として総合課税の対象となり、前年の1月1日から12月31日までの1年間の損益を合計し所得を算出し、確定申告を行っていただく必要があります。

1.確定申告を必ず行う必要がありますか。

個人の方で、仮想通貨のお取引で生じた利益を含めた雑所得が1年間に20万円を超えた方等は、確定申告が必要となります。

詳しくはこちらをご覧ください。
国税庁ー仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和元年12月)

※仮想通貨取引によって得た取引利益は、原則として雑所得となり、総合課税の対象となります。 給与所得などと合計し、その金額によって所得税率が決まるため、一律で決まっているものではありません。

2.仮想通貨取引の利益の計算方法を教えてください。

お取引の種類ごとの所得の計算方法をご案内します。

計算方法について詳しくはこちらの資料をご覧ください。

仮想通貨に関する所得の計算に当たっては、以下の計算書をご利用いただくと便利です。

仮想通貨の計算書(移動平均法用)(EXCEL/252KB)
仮想通貨の計算書(総平均法用)(EXCEL/1,125KB)
※ 仮想通貨交換業者から送付される年間取引報告書を利用して計算する場合には、「総平均法用」をご使用ください。(国税庁より)

3.取引履歴(CSV)の取得方法

仮想通貨交換業者により手順は異なりますが、確定申告等に必要な1年間の取引履歴をお客様ご自身でCSVファイルにて取得(ダウンロード)いただけます。

こちらは、Coincheckの場合の例です。
https://faq.coincheck.com/s/article/40301?language=ja

GMOコインの場合は、
ログイン後の会員ページ -【口座情報】-【帳票】内の「年間取引報告書」をご確認ください。

4.仮想通貨の取得価額の算出方法を教えてください。

損益を計算するためには、仮想通貨を購入(取得)した時の取得価額を算出する必要があります。2種類の算出方法をご案内いたします。

単一の仮想通貨を1回購入(取得)した場合の取得価額は購入数量あたりの円価となりますが、同一仮想通貨を2回以上購入(取得)した場合の取得価額は、総平均法と移動平均法いずれかの評価方法を選ぶことができます。

取得した仮想通貨の種類ごとに評価方法を選び、翌年の確定申告期限までに税務署長に対して届出が必要となります(届出がない場合は総平均法が適用される)。

なお、翌年以降評価方法を変更したい場合は、税務署長に対して変更承認申請書を提出する必要があります(認められない場合もある)。

評価方法説明
総平均法(法定評価方法)同一の仮想通貨について、期首に保有する仮想通貨とその年中に取得した仮想通貨の平均単価を1単位あたりの評価方法とする方法。
移動平均法同じ種類の仮想通貨を取得するたびに、その時点において保有する仮想通貨と取得した仮想通貨の平均単価を算出し、その年の12月31日から最も近い日において算出された平均単価を1単位あたりの評価額とする方法。

 

5.確定申告用の報告書は?

基本的には、確定申告用の報告書は用意されていません。取引履歴(CSV)を取得いただき、お客様ご自身で損益を計算していただく必要があります。

『3.取引履歴の取得方法』 をご覧ください。

また、国税庁ホームページでは仮想通貨の損益計算用エクセルファイルを提供しておりますので、ご参照ください。

なお、税額の計算はお客様の所得の状況により異なるため、確定申告の際には必ず最寄りの税務署、または税理士など専門家にご相談ください。

補足:仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(国税庁による例題)

※ この情報は、平成30年11月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。

仮想通貨を売却した場合

次の仮想通貨取引を行った場合の所得の計算方法を教えてください。
(例)
・ 3月9日 2,000,000 円で4ビットコインを購入した。
・ 5月 20 日 0.2 ビットコインを 110,000 円で売却した。

 

FP
FP

上記の場合の所得金額は、次の計算式のとおりです。
【計算式】
110,000 円 - (2,000,000 円÷4ビットコイン) × 0.2 ビットコイン = 10,000 円(注)

[売却価額] [1ビットコイン当たりの取得価額] [売却した数量] [所得金額]

 

(注) その他の必要経費がある場合には、その必要経費の額を差し引いた金額となります。
保有する仮想通貨を売却(日本円に換金)した場合の所得金額は、その仮想通貨の売却価額と売却した仮想通貨の取得価額との差額となります。

仮想通貨で商品を購入した場合

 

次の仮想通貨取引を行った場合の所得の計算方法を教えてください。
(例)
・ 3月9日 2,000,000 円で4ビットコインを購入した。
・ 9月 28 日 162,000 円(消費税等込)の商品を購入する際の決済に 0.3 ビットコインを支払った。なお、取引時における交換レートは1ビットコイン=540,000円だった。

(注) 上記取引において仮想通貨の売買手数料については勘案していない。

 

 

FP
FP

上記の場合の所得金額は、次の計算式のとおりです。
【計算式】
162,000 円 - (2,000,000 円÷4ビットコイン) × 0.3 ビットコイン = 12,000 円(注1)

[商品価額(注2)] [1ビットコイン当たりの取得価額] [支払った数量] [所得金額]

 

(注1) その他の必要経費がある場合には、その必要経費の額を差し引いた金額となります。
(注2) 上記の「商品価額」とは、その商品を日本円で購入する場合の支払総額(消費税等込)をいいます。

保有する仮想通貨で商品を購入した場合、保有する仮想通貨を譲渡したことになりますので、この譲渡に係る所得金額は、その仮想通貨の譲渡価額と譲渡した仮想通貨の取得価額との差額となります。

仮想通貨同士の交換を行った場合

次の仮想通貨取引を行った場合の所得の計算方法を教えてください。
(例)
・ 3月9日 2,000,000 円で4ビットコイン(A)を購入した。
・ 11 月2日 10 リップル(B)を購入する際の決済に1ビットコインを支払った。なお、取引時における交換レートは1リップル=60,000 円であった。

(注) 上記取引において仮想通貨の売買手数料については勘案していない。

 

 

FP
FP

上記の場合の所得金額は、次の計算式のとおりです。
【計算式】
(60,000 円×10 リップル) - (2,000,000 円÷4ビットコイン) ×1ビットコイン = 100,000 円(注1)

[Bの購入価額(注2)] [Aの1単位当たりの取得価額] [支払った数量] [所得金額]

 

(注1) その他の必要経費がある場合には、その必要経費の額を差し引いた金額となります。
(注2) 上記の「Bの購入価額」とは、この取引と同じ時点で同じ数量の仮想通貨Bを日本円で購入する場合の支払総額をいいます。
保有する仮想通貨Aを他の仮想通貨Bと交換した場合、仮想通貨Aで仮想通貨Bを購入したことになりますので、「仮想通貨で商品を購入した場合」と同様に、所得金額を計算する必要があります。

仮想通貨の取得価額

 

国内の仮想通貨交換業者から、ビットコインを購入しましたが、その際に手数料を支払いました。この場合の購入した仮想通貨の取得価額はどうなりますか。
(例)9月1日 4ビットコインを2,000,000円で購入した。購入時に手数料540円(消費税等込)を支払った。

 

FP
FP

上記の場合の仮想通貨の取得価額は、2,000,540円になります。
購入した仮想通貨の取得価額は、その支払対価に手数料等の付随費用を加算した額となります。

仮想通貨の分裂(分岐)により仮想通貨を取得した場合

 

仮想通貨の分裂(分岐)に伴い、新たに誕生した仮想通貨を取得しましたが、この取得により、所得税又は法人税の課税対象となる所得は生じますか。

 

 

FP
FP

仮想通貨の分裂(分岐)により新たに誕生した仮想通貨を取得した場合、課税対象となる所得は生じません。
所得税法上、経済的価値のあるものを取得した場合には、その取得時点における時価を基にして所得金額を計算します。

しかしながら、ご質問の仮想通貨の分裂(分岐)に伴い取得した新たな仮想通貨については、分裂(分岐)時点において取引相場が存しておらず、同時点においては価値を有していなかったと考えられます。

したがって、その取得時点では所得が生じず、その新たな仮想通貨を売却又は使用した時点において所得が生ずることとなります。
なお、その新たな仮想通貨の取得価額は0円となります

 

法人税についても同様に、分裂(分岐)に伴い取得した新たな仮想通貨の取得価額は0円となり、分裂(分岐)に伴い新たな仮想通貨を取得したことにより所得の金額の計算上益金の額に算入すべき収益の額はないものと考えられます。

仮想通貨をマイニングにより取得した場合

 

仮想通貨をマイニングにより取得した場合、その所得は所得税又は法人税の課税対象となりますか。

 

 

FP
FP

仮想通貨をマイニングにより取得した場合、その所得は所得税又は法人税の課税対象となります。
所得税については、いわゆる「マイニング」(採掘)等により仮想通貨を取得した場合、その所得は、事業所得又は雑所得として課税対象となります。

この場合、マイニング等により取得した仮想通貨の取得価額に相当する金額(時価)については所得の金額の計算上総収入金額に算入され、マイニング等に要した費用については所得の金額の計算上必要経費に算入されることになります。

 

法人税については、マイニング等により仮想通貨を取得した場合、その取得価額に相当する金額の収益(時価)については所得の金額の計算上益金の額に算入され、マイニング等に要した費用については所得の金額の計算上損金の額に算入されることになります。

なお、マイニング等により取得した仮想通貨の取得価額は、仮想通貨をマイニング等により取得した時点での時価となります。

仮想通貨の必要経費

 

仮想通貨の売却による所得を申告する場合、どのような支出が必要経費となりますか。

 

 

FP
FP

仮想通貨の売却による所得の計算上、必要経費となるものには、例えば次の費用があります。

・ 売却した仮想通貨の取得価額
・ 売却の際に支払った手数料

このほか、インターネットやスマートフォン等の回線利用料、パソコン等の購入費用などについても、仮想通貨の売却のために必要な支出であると認められる部分の金額に限り、必要経費に算入することができます。

 

 

FP
FP

仮想通貨の売却による所得は、原則として雑所得に区分されますので、その所得金額は、総収入金額から必要経費を控除することにより算出します。

この必要経費に算入できる金額は、

①総収入金額に対応する売上原価その他その収入金額を得るため直接に要した費用の額及び、
②その年における販売費、一般管理費その他その所得を生ずべき業務について生じた費用の額です。

 

なお、必要経費については、次の事項に注意してください。
① パソコンなど、使用可能期間が1年以上で、かつ、一定金額を超える資産については、その年に一括して必要経費に計上するのではなく、使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費(こうした費用を「減価償却費」といいます。)とする必要があります。
② 個人の業務には、一つの支出が家事上と業務上の両方に関わりがある費用(こうした費用を「家事関連費」といいます。)については、取引の記録に基づいて、業務の遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合に限り、その区分した金額を必要経費に算入することができます。

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